JavaScriptが学べるおすすめの本を紹介していきます。
現在JavaScriptに関する本はたくさんあります。
したがって
何を読めばいいかわからないし、本が分厚くて挫折しないか心配だな…
と思うプログラミング初心者は多いです。
実際参考書の中には、「専門知識がある前提で話が進んでしまう書籍」もあります。
そういった書籍を初心者が読むと、内容が理解できず挫折してしまいます。
初心者が本を選ぶポイントは次の4つです
- 最後までやり切れる
- 学習目的に合っている
- 実際に動かしながら学べる
- 最新のバージョンの言語を学べる
以下で詳しく説明します。
『自分の学習レベルに合わせた書籍』も紹介していきます。
目次
JavaScriptの本を選ぶポイント
JavaScriptの本は、たくさん発売されていますがどの本がよいでしょうか。
JavaScriptは
- シンプルな文法で書き方の自由度が高い
- 初心者でもプログラムが作りやすい
というメリットがあります。
また、JavaScriptは言語仕様が毎年のようにバージョンアップされます。
そのため、常に新しい技術をフォローしていく必要性があります。
では、JavaScriptを学ぶにはどんな本がよいでしょうか?
そこで、JavaScript学習でおすすめな書籍を初心者・中級者・上級者ごとにご紹介いたします。
初心者がJavaScriptの本を選ぶポイント
初心者の方がプログラミングを勉強するには、1冊の書籍をしっかり終わらせることが大事です。
1冊すべてやりきると、一通りの知識が身に付くだけでなく、自分で作れる自信もついてきます。
まずは、1冊をマスターできるよう頑張りましょう。
そこで、JavaScriptを初歩から勉強するときにどんな本を選ぶポイントを紹介します。
ここでの初級者とは次の2つ
- はじめてプログラミングをする方
- 他の言語の経験がありJavaScriptをはじめて勉強する
とします。
ポイントその1:学習目的に合っていること
まず初心者の方は、「JavaScriptで何をしたいのか?」を明確にしてから本を選びましょう。
勉強する目的により選ぶ本が変わってくるためです。
例えば、次のように学習目的により選ぶ本が変わってきます。
◎プログラム未経験で初めてプログラムを勉強したい➡︎プログラムの動作の基本から学べる本を選ぶ
◎プログラム経験があり趣味でプログラムをやりたい➡︎JavaScriptの基本的文法と事例が多い本を選ぶ
◎本格的にプログラミングをしたい➡︎最新の言語仕様が分かる実践的な内容の本を選ぶ
あなたがJavaScriptで何をしたいのか?
今一度、ご自身で確認してから本を選びましょう。
ポイントその2:実際に動かしながら試せること
プログラムを勉強するときに大事なのは、本に載っているプログラムを実際に動かしながら勉強することです。
プログラミングでは「ハンズオン」(hands-on=実践してより深い理解を得ること)ともいわれています。
本を読んだだけでは、プログラムを書けるようになるのは実際のところ難しいです。
また、いくらハンズオンでも、
- 単調な文法
- 記述法
といったものが淡々と書かれている本は、面白くなくて最後まで続かないです。
- 動きのあるホームページの作成
- ゲームを作るサンプル
などが掲載してある本で楽しみながらやりましょう。
プログラムは楽しみながら勉強するのが上達するコツですよ!
ポイントその3:新しい文法仕様(ECMAScript)であること
言語の文法仕様が最新であるものを選びましょう。
JavaScriptの言語仕様は、2015年以降毎年新しくなっています。
一度古い仕様で勉強してしまうと、後から別に勉強し直す必要が出てくるので効率的ではありません。
JavaScriptの言語仕様は、「ECMAScript(エクマスクリプト)」をベースにしています。
後半についている数字でバージョンを示しています。
ESと略することもあります。
ES6はECMAScript2015と同じ意味です。
ES6では
- 変数宣言
- アロー関数
- クラス定義
など、頻繁に使う言語仕様の変更・追加がありました。
そのため、最低限ES6を知らないと基本的な部分からズレてしまうのでフォローしておきましょう。
「ES6対応済み」かは書籍の始めのほうに記載がある事が多いです。
また、JavaScriptの本の中には、「ES6対応済」と書いておきながら、一部の記述しか新しくなっていない本があるので注意したいです。
初心者のための賢い本の学び方
初心者の方が書籍でJavaScriptを学ぶときは、次の2つの点を考慮に入れるとよいです。
- サンプルプログラムの写経をする
- 分からなくても立ち止まらない
サンプルプログラムの写経をする
いちから勉強したいときは、書籍に書いてあるプログラムを見て打ち込む写経がおすすめです。
1行ずつプログラムの写経をしていくと
- プログラムの文法
- プログラムの構造
などが頭に入っていきます。
写経は単に打ち込むだけと思われがちだけど、やってみると意外と学習効果が高いんですよ。
大抵の書籍は、サンプルプログラムのダウンロードができるようになっています。
分からなくても立ち止まらない
多少わからなくても止まらず、本を一冊終わらせましょう。
初心者の方が最も勉強で挫折しやすいポイントは、分からないことがあると止めてしまうことです。
多少分からないことがあっても、分からないことは覚えておき、先に進むほうが挫折しにくいです。
そのため、勉強を途中で止めずに、本を1冊終わらせることが大切です。
中級者がJavaScriptの本を選ぶポイント
中級者は、初級の本を1冊読み終わってさらにステップアップしたい方などを対象とします。
初級者が中級者にステップアップを目指すなら、言語仕様を理解した上でプログラムがしっかり書けることを目指そう!
ポイントその1:何となく書けるから卒業するための本を選ぶ
中級レベルを目指すなら、なんとなく書ける状態から卒業できる本を選びましょう
なんとなく書ける状態を脱するには、基礎がしっかりしていないといけません。
なので
- 基本文法
- 解説
といったものがしっかりと書かれている本を選びましょう。
そして、正確にプログラムの意図を理解するように努めましょう。
JavaScriptは、柔軟な記述が許容されやすい文法なので、何となく動いてしまうことがあります。
初心者なら多少分からなくても、
試しているうちに動いたのでOK!
としてしまいがちです。
しかし、中級者以上になるには「分からないけど動けばOK!」は卒業しなければなりません
何となく動いているプログラムは
- 潜在バグがある可能性がある
- セキュリティ面で脆弱性がある
可能性が考えられます。
そのためには、JavaScriptの言語仕様や処理の流れをキッチリと理解する必要があります。
ポイントその2:幅広い知識を身に付けられる本を選ぶ
幅広い知識が得られる本を選びましょう。
JavaScriptは、Webアプリケーションの様々な場面に使われることが多いです。
近年のJavaScriptプログラマーの活躍の場面はかなり多いです。
そのため、どのような場面でも対応できるよう幅広い知識を持っておきたいです。
例えば、ブラウザの処理なら
- HTML5、CSS、DOMなどの基礎知識
- JSONなどのデータ形式
なども抑えておきたいです。
JavaScriptのことだけ分かっているだけでは不十分です。
ブラウザの処理のような
- フロントエンド
- バックエンド
などの処理についても、基礎的なことは理解しておきましょう。
上級者がJavaScriptの本を選ぶポイント
上級者はプロのプログラマーとして活躍したい方を対象とします。
上級者ならJavaScriptの言語仕様を抑えつつ、
- Node.js
- React.js
- Vue.js
などのフレームワークを使ったプロジェクトでも即戦力となるプログラマーを目指しましょう。
また、プログラム設計も単に機能を積み上げるのではなく、生産性が高まりバグが減る作りができるようになりたいですね。
ポイントその1:言語仕様を詳細に理解できる本を選ぶ
上級者を目指すなら言語使用を詳細に理解できる本を選びましょう。
JavaScriptは、プログラムの書き方に柔軟性があるため、バグが作り込まれやすいです。
上級者のプログラミングは、記述レベルでバグがないよう厳格にプログラムできる必要があります。
そのためには、JavaScriptの言語仕様(ECMAScript:エクマスクリプト)が理解できる本を選択しましょう。
仕様は英語で書かれていますが、ECMAScriptの言語仕様に関するバイブルになるのでおさえておきましょう。
ただし、いきなり英語で書かれたECMAScriptの仕様書を読むのは難しいと思います。
そのため、はじめは日本語の上級者向け書籍を読んで、基本的な事項を事前に学んでおいたほうがいいです。
参照:ECMAScript Internatinalの公式ページ
ポイントその2:実践的な知識が得られる本を選ぶ
上級者を目指すならを選びましょう。
JavaScriptの上級者になるには、実際の開発現場で使える実践的な知識が必要になります。
プロとして仕事をする方は、どんな環境でも高いパフォーマンスを出したいですよね。
できるだけ開発現場に近い『実践的な知識やノウハウが書かれた本』を選ぶことが大切ですよ。
JavaScriptは、フロントエンド・サーバーサイドとも、色々なフレームワークやライブラリが豊富に揃っています。
また、
- パッケージマネージャー
- トランスパイル
- ビルドツール
- タスクランナー
などJavaScriptの現場では様々なツール・技術も使われています。
ですので、書籍で勉強するときは、実践的で幅広い知識を得られるものを選ぶといいです。
初心者のためのJavaScriptが学べるおすすめの本
初心者がJavaScriptを学ぶときにおすすめな本をご紹介します。
『スラスラ読める JavaScript ふりがなプログラミング」』 (初級者向け)
著:及川卓也
出版社 リブロワークス
プログラム未経験でこれからプログラミング&JavaScriptの勉強をしたい方におすすめです。
この本はプログラミング入門者向けの本です。
プログラムに「振り仮名解説」がついているので、初心者でもコードを読みながら学習できます。
また基本的なことを繰り返して説明してくれるので反復して、学習することができます。
プログラムを1行1行ずつ丁寧に解説しているので、分かりやすいです。
実際にプログラムを試しながら勉強できるハンズオン形式なので最後まで一気に読みやすいです。
『これから学ぶ JavaScript』(初級者向け)
著:齊藤 新三
出版社 インプレス
他言語の学習経験があるなら、これから学ぶ JavaScriptがおすすめです。
この本では「プログラミングとは何か」という初歩的な話から、JavaScritの基礎的な部分を学べます。
プログラムの経験が少しでもある方は、スラスラと読みやすいと思います。
しかし
- オブジェクト指向
- DOM操作
など初心者には難しい内容まで含んでいます。
なので、初めてプログラムを勉強する方は、途中でちょっと難しく感じるかもしれません。
また実践的な内容ではないので、この本を学習したら、より実践的な本を勉強することをおすすめします。
プログラムを多少知っている方で、JavaScriptの基本的な知識を一気に詰め込みたい方におすすめです。
ゲームを作りながら楽しく学べるHTML5+CSS+JavaScriptプログラミング(初級者向け)
著:田中 賢一郎
出版社 インプレス
ゲームを作りながらHTML5・CSS・JavaScriptを一緒に勉強できます。
- HTML5
- CSS
この二つは主にWebサイトを作るための言語です。
この本では『ゲームを作る』という目的があるから大きなモチベーションになりますね。
単にプログラムを勉強するのは単調で面白くないです。
その点でこの本は、ブラウザで動かせるゲームが作れるというワクワク感があるのが嬉しいですね。
過去にプログラムを途中で挫折した方、投げ出してしまった方におすすめです。
ES6対応していない点は注意が必要です。
中級者のためのJavaScriptが学べるおすすめの本
初級者から中級者になるには、JavaScriptの文法をキッチリ理解することが大事です。
「なんとなく書いている」を卒業することができるよう、基礎を固めていただきたいです。
初めてのJavaScript (中級者向け)
著:Ethan Brown
出版社 オライリージャパン
中級者を目指す方の基礎固めにおすすめしたいオライリーの本です。
内容は452ページもあるボリューム大の本ですが、JavaScriptの基本をじっくり丁寧に解説しています。
初級本では、分からなかったことがさらに理解が深まり、ワンランク上のプログラムが書けるようになります。
- 非同期プログラミング
- Node.js
- JQuery
- DOM操作
などについても解説があります。
JavaScript コードレシピ集(中級者向け)
著:池田泰延,鹿野壮
出版社:技術評論社
JavaScriptの基本を学んだ後、『実際にどのようにコーディングするのか』事例を知りたい中級者の方におすすめです。
特にHTMLのユーザインタフェース周りの動きを作るときには参考になります。
事例が278個もあるので、興味があるところを読んだり、逆引き辞典のような使い方もできます。
上級者のためのJavaScriptが学べるおすすめの本
上級者を目指す方は、JavaScript言語仕様を理解した上で、生産性の高いプログラム設計を行いましょう。
また、JavaScriptのフレームワークなどの知識・経験も増やしてより実践的なプログラム技術を磨きましょう。
(※ここではJavaScriptの言語に関わる書籍を取り上げていますので、各種フレームワークの本には触れません。)
開眼! JavaScript ―言語仕様から学ぶJavaScriptの本質(上級者向け)
著:Cody Lindley
出版社:オライリージャパン
ECMAScriptの基本仕様を学びたい人におすすめです。
ECMAScriptとはJavaScriptの標準規格のことです。
JavaScriptの
- 「オブジェクト」とは何か
- thisの意味
- prototype
- スコープチェーン
など上級者なら知っておくべき内容が書かれています。
192ページでそれほど厚い本でないので、上級者を目指す方におすすめです。
ただ、本書はES6対応していないので注意が必要ですが、読んでおく価値はある本です。
JavaScript関数型プログラミング 複雑性を抑える発想と実践法を学ぶ(上級者向け)
著:Luis Atencio
出版社 インプレス
プログラム技術を更に高める関数型プログラミングをJavaScriptを通して学びたい人におすすめです。
関数型プログラミングとは、何かを入力すると決まった処理が実行され、結果が返ってくるプログラムのことです。
プログラム設計段階からより上位レベルの設計ができるようになります。
事例も実践的になっているので、すぐに取り組みやすい内容です。
なんとなくプログラムを設計してコーディングしていた方、ワンランク上のプログラム設計をしたい方におすすめです。