本記事では、プログラミングは何歳から始めるべきかについて年代別学習方法と合わせて解説します。
小学校でのプログラミング教育が必修化となり、子どもの習い事としてプログラミング学習を検討される方が増えています。
しかしながら、
子どもにプログラミング学習を受けさせたいけど何歳から始めるべき?
プログラミング学習を始める年代によって学習内容は異なる?
といったお悩みをお持ちの方も多いはずです。
そこでプログラミングスクールを運営する当社の視点で、プログラミング開始時期と学習方法を解説していきます。
具体的には
- プログラミング学習をいつから始めるべきか
- 子どものうちにプログラミング学習を受けるメリット
- 年代別のプログラミング学習方法
の順で解説します。
子どものプログラミング学習開始時期にお悩みの方はぜひご一読ください。
目次
プログラミングは何歳から学習を始めるのがよいか?
結論からお伝えすると「プログラミングを学習したい(させたい)と考えたら、1日でも早く開始し、遅くとも5歳まで」が理想です。
脳科学者の茂木健一郎氏によると、脳の80%は遅くとも5歳ごろまでに基礎が完成してしまうと述べています。
いろいろ研究していくうちに、ドーパミン・サイクルは子どものうちに発達させておくべきということもわかってきました。そもそも脳の80%は0歳から3歳、遅くとも5歳ごろまでには基礎が完成してしまいます。残りの一生は、5歳ころまでに培ったものをベースに生きていくのです。ですから、5歳ころまでに脳のポテンシャルをどれだけ開花させられるかが、その人の「かしこさ」を決めると言っても過言ではありません。
引用:脳の8割が完成”5歳まで”にやるべきこと(PRESIDENT Online)
つまり早い時期の学習によって、賢さが決まると言ってもいい研究結果です。
身につけられる能力の中でも、
- 論理的思考力
- 集中力
- 想像力
については幼児期に過ごした環境によって磨かれます。
つまり幼児からのプログラミング教育は、思考の訓練として最適な学習方法といえます。
子どものうちにプログラミング教育を受けるメリット
子どもにとってプログラミング教育を受けるメリットは、
- プログラミング的思考力(論理的思考力)が身につく
- 英語力が身につく
- ITツールを使いこなせるようになる
- 将来の選択肢が増える
などがあげられます。
プログラミング的思考力(論理的思考力)が身につく
プログラミング学習は、プログラミング的思考力(論理的思考力)を鍛えることができます。
プログラミング的思考力とは、
- 複雑な大きな問題を、
- 簡単で小さな問題に分解し、
- どう組み合わせれば問題解決できるか
文部科学省ではプログラミング的思考力を次のように定義しています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、ひとつひとつの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
引用:文部科学省 小学校プログラミング教育の手引(平成30年3月)
ITツールを使いこなせるようになる
プログラミング学習を通じてITツールを使いこなせるようになります。
今や仕事や生活においてITツールの活用は欠かせません。
学習教材には、
- パソコン・スマホ・タブレットを使ったサービス
- ロボットや電子パーツを組み立てるサービス
などがあります。
特に子どもは「遊びの天才」とも言われるので、大人が操作方法をイチから説明しなくても、遊びの中で勝手に操作方法を習得していきます。
英語力が身につく
プログラミング学習をすることで自然に英語力が磨かれます。
例えば、Webアプリケーション開発に際には英語のプログラミングコードを用いますが、エラー文やコードの内容はそもそも英語力がないと理解できません。
海外を視野に入れた職業選択もできるようになる
プログラミング学習で得た経験によって、日本に限らず「海外を視野に入れた職業の選択」ができるようになります。
さらに現状、日本よりも海外の方がプログラミング需要が多い状態となっています。
文部科学省の調査によると、日本における教育用コンピュータの1台当たり児童生徒数は5.6人/台となっています。(参考:文部科学省 学校のICT環境整備の現状 2018 年3月)
しかし、先進各国においては、日本を上回る水準でコンピュータを整備している国が数多くあります。
- アメリカ 3.1人/台(2008年)
- デンマーク 2.9人/台(2011年)
- オーストラリア(ビクトリア州) 1.3人/台(2014年)
調査結果が日本の調査より以前のデータであるため、2021年現在ではさらに整備率が上がっていると見られます。(参考:株式会社富士通総研「教育分野における先進的なICT 利活用方策に関する調査研究」P152)
子どもにプログラミング教育を受けさせる際の注意点
子どもにとって学習メリットが高いプログラミングですが、事前に注意すべき点が2つあります。
- 学習費用が掛かる
- 子どもの興味がほかのことに移る可能性がある
注意点を事前に理解しておくことで、後々の失敗を防ぐことができます。
学習費用が掛かる
プログラミング学習には当然ながらお金が掛かります。
特に、プログラミング学習をはじめる際は
- パソコン、タブレット
- インターネット環境(Wi-Fi)
- 学習教材(専門書、学習キットなど)
といった学習環境の準備が必要です。
さらにプログラミング教室に通う場合には、
- 受講料(月謝)
- 教室までの送迎
といった負担も増えます。
正直、子どもが夢中になってくれるかわからない
学習教材の中には、無料で学習できるサービスもあります。
例えば、
などは、無料で利用できる上、初心者でもかんたんにゲームを作成できるので、プログラミング学習初心者におすすめです。
Scratchについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
→Scratchでかんたんに作れるゲームを紹介【プログラミング入門】
子どもの興味がほかのことに移る可能性がある
子どもがプログラミングに対し苦手意識を持ち、ほかのことに興味が移ってしまう可能性があります。
基本的に子どもは自分が興味のあることしかやりませんので、いくら大人が学習を無理に押し付けても逆効果です。
ときには、
- 「自分にはできない、向いていない」
- 「考えても全然わからない」
といったように壁にぶつかることもあるはずです。
子どもの諦めない気持ちを育てるためには、
- 励まし
- 肯定(褒める)
が必要です。
プログラミング学習は何歳から何を学ぶべき?年代別学習方法を紹介!
「プログラミング学習は何歳から、何を始めたらよい?」とお悩みの方に向けて
- 3~5歳
- 6~9歳
- 10~13歳
- 中学生・高校生
- 社会人
に分けて年代別のおすすめ学習方法を紹介していきます。
3歳〜5歳の幼児期からはじめるならプログラミングおもちゃ
3歳〜5歳の幼児期にプログラミング学習をはじめるなら、プログラミングおもちゃがおすすめです。
特に幼児期は興味のないことはまったく身につきません。
「プログラミングって楽しい!」
と感じて夢中になって遊んでいく中で、自然にプログラミング的思考力が磨かれていきます。
ころがスイッチドラえもん|BANDAI
ころがスイッチドラえもんは、パソコンやタブレットなどは使わずに、プログラミング的思考力を育むことができるプログラミングおもちゃです。
ドラえもんでお馴染みの「ひみつ道具」のスイッチとブロックを使って遊ぶことで、
- 論理的にものごとを考える力
- 試行錯誤しながら正解を見つける力
などを身に付けることができます。
ニューブロックプログラミング|学研ステイフル
ニューブロックプログラミングは、4歳からはじめられるプログラミングおもちゃです。
- ニューブロックで好きなカタチに組み上げる
- モーターやLEDをつなげたコックピットをとりつける
- クルーでブロックに命令する
わずか3つのステップで、ロボットを作ることができます。
6歳〜9歳の小学校低学年から始めるならレゴ・ロボットプログラミング
6歳〜9歳の小学校低学年からプログラミング学習をはじめるならば、レゴ・ロボットプログラミングがおすすめです。
もし、自分ひとりで組み立てが難しい場合は、ロボットプログラミングスクールの受講もおすすめです。
プログラミングスクールは、
- エンジニア経験のあるスタッフから直接アドバイスをもらえる
- 友だち同士で協力し合って学習するので成長が早い
といった特長があります。
Z会プログラミング講座
学習塾大手のZ会が独自カリキュラムで指導するZ会プログラミング講座は、ロゴブロックを用いて子どものプログラミング思考力を育みます。
教室の送り迎えの心配も不要です。
学年やプログラミングに対する理解度に合わせて、
- 基礎編
- 標準編
2つの講座から選択できるので、習い事として初めてのプログラミング学習にもおすすめです。
タミヤロボットスクール
タミヤロボットスクールは、ミニ四駆やプラモデルで有名なタミヤが運営するプログラミングスクールです。
ミニ四駆のようにロボット作りを行うので、いわゆる学習塾のような雰囲気はほとんどありません。
遊びに近いイメージで、楽しくプログラミングを学ぶことができます。
10歳〜13歳小学校高学年から始めるならビジュアルプログラミング
10歳〜13歳の小学校高学年からプログラミング学習をはじめるなら、ビジュアルプログラミングがおすすめです。
YouTubeやコミュニティサイトで作り方の解説動画なども公開されているため、 情報収集と実践を繰り返すことで、プログラミング的思考力が磨かれていきます。
スクラッチ
Scratch(スクラッチ)はインターネットを使った、ビジュアルプログラミング言語です。
難しいプログラミングコードを覚えることは一切不要で、かんたんな操作だけでゲームやアニメーションを作成できます。
多くのユーザーと繋がることで、
- もっとおもしろいゲームを作りたい
- もっと多くの人に遊んでもらいたい
といったように、好奇心を育むことにも繋がります。
無料で使えるので「はじめてのプログラミング学習はScratchだった」という方も多いほど、定評のあるサービスです。
Minecraft(マインクラフト)
Minecraft(マインクラフト)は、世界中でプレイされている「探検・ものづくりなどを楽しめるオンラインゲーム」です。
「ゲームでプログラミングができるの?」と感じる方もいますが、マインクラフトはプログラミング教材としても最適です。
理由としては、
- Ruby、Pythonなど実際に使われるプログラミング言語を使用すること
- ゲームの自由度が高いので想像力を使って色々なことができること
- マインクラフトをダウンロードすればすぐに始められること
などがあげられます。
「子どもがプログラミングに夢中になるかわからない」という方におすすめです。
中学生・高校生から始めるならテキストプログラミング
中学生・高校生になってからプログラミング学習をはじめる場合は、実際の開発現場でも使用するテキストプログラミングがおすすめです。
プログラミング言語はすべて英語表記ですが、中学英語レベルで十分に理解できます。
もし独学が難しければ、プログラミングスクールに通うこともおすすめです。
中高生向けのプログラミングスクールでは、プログラミングのスキル習得だけではなく、発表会などを通してプレゼン力を磨くことにも力を入れています。
Life is Tech(ライフイズテック)
Life is Tech(ライフイズテック)は、国内最大級の中学生・高校生向けのプログラミングスクールです。
プログラミングスキルを伸ばすだけでなく、学習カリキュラムを通して
- 自分で考える力
- イメージを形にする力
- 相手に伝える力
などを身につけることができます。
春・夏・冬休みには「短期集中講座」も開催しているので、プログラミング学習のきっかけ作りにもおすすめです。
Code of Genius(コードオブジーニアス)
ソフトウェア開発企業でもあるナンバーワンソリューションが運営する、中学生・高校生向けのプログラミングスクールです。
スタンダードコースは計8回(2時間×4回)と比較的短期の学習なので、「プログラミングスクールについていけるか不安」といった方でも、お試し感覚で受講可能です。
また、受講形態は
- 通学
- オンライン
のいずれかから選択できます。
オンライン学習であれば、居住地を問わずどこからでも受講することが可能です。
社会人になってからでも遅くない!IT転職を目指すならプログラミングスクール
もし、社会人未経験からITエンジニアに転職したいと本気でお考えの場合は、社会人向けのプログラミングスクールがおすすめです。
プログラミングジャパン
プログラミングジャパンはスマホアプリ開発に特化したプログラミングスクールです。
- iPhone、iOSアプリ開発に特化した「Swift」
- Androidアプリ開発公式言語の「Kotlin」
といった、今海外で注目を集め、これから日本でも導入が進むと予想されるプログラミング言語の習得が可能です。
- とにかく最短でITエンジニアになりたい
- 自分の力でアプリケーションを作りたい
といった本気度の高い方に最適なカリキュラムを用意しています。
また、30代以上でも転職成功を実現している方が多いため、「生涯稼ぎ続けられるスキルを身につけたい」と考えている方におすすめのプログラミングスクールです。
プログラミングジャパンとは
プログラミングジャパンは日本初の「スマホアプリ開発」専門のプログラミングスクールです。
スマホアプリ開発企業と直接提携することによって他のスクールにはない
『スマホアプリエンジニア』としてのキャリアを最短2ヶ月で築くことが出来ます。
TECH CAMP(テックキャンプ)
TECH CAMP(テックキャンプ)は、未経験からプロのITエンジニア転職を実現する大規模プログラミングスクールです。
- 最短10週間でWebアプリケーションを作れる学習カリキュラム
- 現役エンジニアへの質問無制限
- 受講開始後14日間の返金保証
- 転職成功出来なかった場合の完全返金保証
など、手厚いサポート体制が特長です。
学習内容は、HTML/CSS、Ruby、Ruby on rairs、Javascriptなど、現在国内のWeb開発で多く使用されているプログラミング言語をマスターできます。
まとめ|プログラミング学習は早ければ早いほうがメリットが大きい。
本記事では、プログラミング学習はスタートが早ければ早いほうがメリットが大きい理由と、年代別の学習方法を解説してきました。
何事も上達するためには、
- 早く始めて
- 長く続けていること
が重要です。
例えば、現在世界的に注目されているIT企業の創業者も、
- 小さい頃からパソコンに触れていて、
- 興味本位いじっているうちに人よりも詳しくなった
という話を耳にします。
特に子どもにとっては、目の前のことに夢中になれるかどうかが非常に大切です。
今回ご紹介した内容が、今後の学習方法の参考になれば幸いです。