今、注目を集めている国家資格、ITパスポート。
この資格を有していると、さまざまな分野で就職や昇進で有利になる可能性があります。
ITパスポートについてご紹介します。
関連記事:ITパスポートの効果的な勉強法とは?おすすめ参考書、合格するために必要なこと
ITパスポートとは
ITパスポートは、情報処理技術の基礎知識を証明する資格です。
- 初心者だけどIT業界に興味がある。
- パソコン関係の資格をとりたいけど、何から手を付けていいかわからない。
- 就職に役立ち、独学で学べる国家資格がほしい。
今回はそんな方におすすめしたい、ITパスポートという資格についてご説明していきます。
ITパスポートはIT社会で持っておきたい資格
ITパスポートは「IPA」(情報処理推進機構)が実施している、今、大変注目されている資格です。
そもそも”IT”とは何なのでしょうか?
私たちの日常の生活においてさまざまなところでIT化が進んでいます。
誰かと連絡を取り合う時や、ネット通販を利用するとき、試験やコンサートの申し込みをする時にはスマホやパソコン、インターネットを利用します。
バスや電車に乗る時、買い物をするときに電子マネーを使用する人もどんどん増えています。
振込や通帳記入をしたいとき、銀行へ行かなくてもスマホアプリで行うことができます。
ITパスポートは名前の通り、IT社会におけるパスポートのような存在です。
ITパスポートについて |
---|
|
|
|
この資格は、平成21年4月から実施されています。
現在受験者は年間10万人を超えるほどの非常に人気のある国家資格です。
国家資格と聞くと難しそうなイメージがありますね。
しかし、ITパスポートは比較的取得しやすい資格です。
- ITパスポートは初心者向けの資格です。
- 合格率は50%前後と比較的取得しやすいのが特徴です。
- 資格対象者に制限がなく、誰でも受けられるので学生にも人気です。
- 持っていれば、情報処理の基礎基本をマスターすることができます。
さまざまな分野での就活や転職に役立ちます。
ITパスポートを取得するメリット
ITパスポートを取得し、本当に役に立つのか、取得したらどんなメリットがあるのかを具体的に説明していきます。
初歩的なITに関する知識を習得できる
ITパスポートの試験内容はとても幅が広く設定されています。
- 経営管理、システム戦略、企業活動などの企業経営に関わる事項
- 開発技術、そしてパソコンの仕組みからセキュリティ管理など開発に関わる事項
すべての社会人に求められる知識の基礎を習得できます。
ITに関する専門用語を理解できるようになるだけでも仕事上でかなり役立ちますよね。
これからIT業界で働きたいと思っている方はまずITパスポートを取得しましょう。
IT系初心者にとっては最も手を出しやすい資格です。
もちろんそれ以外のさまざまな業種でもITパスポートは持っていると大変有利です。
エントリーシート、履歴書でアピールできる
ITパスポートは国家資格であり、もちろんエントリーシートや履歴書への記載ができます。
現在、さまざまな業種でパソコンのスキルが求められています。
IT業界はもちろん、医療業界、サービス業界、金融業界、不動産業界など、パソコンは必ずと言っていいほど使用されています。
ITに関しての勉強をいくらしても、それだけで自分のスキルを口で説明するのはなかなか難しいですよね。
企業で取得を推奨、資格手当が出ることもある
現在、企業によっては試験費用負担や、試験合格による一時金が出たり資格手当が付くなども多いですね。
従業員ひとりひとりにITの理解があるかないかが、会社にとってはとても重要なのです。
便利なネットワーク社会ですが、危険な事もたくさんあります。
ITに関して理解のないひとりの従業員によるたった一度のミスが、情報漏洩などの大きなトラブルや、会社の経営危機につながってしまうこともあります。
そういった知識が多少でもあれば、ネットワーク上のトラブルを未然に防げる事もあるはずです。
資格取得により、会社側は従業員へ安心して仕事を任せることができるようになりますね
転職活動でスキル取得の姿勢をアピールできる
ここで、注意点が一つあります。
なぜなら、試験内容はIT業界では常識中の常識であり、知ってて当たり前のことだからです。
『私はITについてとても関心があり、初心者ではあるが懸命に勉強し資格を取得しました』
『これからもっと勉強していきたい』
ITパスポートの取得はIT業界への熱意を伝えることに繋がりますね。
難易度もそれほど高くはないので、取得して決して損はないでしょう。
ITパスポートの試験概要
それでは実際に試験を受けるにはまずどうしたらいいのか?
申し込み方法や試験の内容などを細かくご説明していきます。
ITパスポートの申し込み方法
ITパスポートの申し込み方法を順を追ってご紹介します。
まず試験を申し込むには、IPAのホームページにてID登録が必要になります。
ID登録後、申し込みが可能です。
試験会場は全国47都道府県で実施されています。
会場によって日にちも時間もバラバラなので、確認が必要です。
支払方法は
- クレジットカード
- コンビニ払い
- バウチャー
※支払いが完了すれば申し込みは完了です。
印刷ができない場合は?
人気の会場はすぐ満席になることが多く、その場合は申し込みはできなくなってしまいます。
試験までにしっかり勉強できる自信がある方はまず先に3か月後で申し込んでしまうのもよいでしょう。
ITパスポートの試験内容
ITパスポートの試験内容は大きく3つの分野に分けられています。
テクノロジ系(45問前後)
まず一つ目はネットワーク、セキュリティ対策、パソコンの仕組み、データベースなどの基礎分野です。
- インターネットとはそもそもどんな仕組みなのか?
- IPアドレスとは?
- URLの仕組みは?
- コンピューターウイルスってどんな怖さがあり、どういった事に気を付けたらよいのか?
日常でよく目にする言葉でも、しっかりと説明できるほどの理解ができていない方がほとんどです。
そういった知識や、パソコン本体の構造、データベースによる計算など、
ストラテジ系(35問前後)
二つ目は経営戦略、企業活動や法律、経理など経営戦略の基礎分野です。
- 会社という組織のしくみ
- 経営戦略
- 知的財産権や著作権に関する企業活動で必ず知っておかなければならない法律
- 経理においての基礎
マネジメント系(20問前後)
三つ目はシステム、ソフトウェアの開発技術、サービスマネジメントなどIT管理の基礎分野です。
開発の仕方ではありません。
- システムの仕組みを理解する
- 利用者に提供するにあたり不具合の修繕や向上をはかる
などサービスについての基礎知識です。
CBT方式といって、試験は会場のパソコン上で行われます。
難しい操作はありませんが、CBTの疑似体験は必ずやっておきましょう。
IPAのホームページからソフトウェアを無料でインストールすることができます。
ITパスポートの試験日程
全国各地で試験が実施されており、日程は会場によって異なります。
多いところでは月に3回実施している会場もあります。
時間も午前、午後など選べるところもあります。
自分の都合に合わせて決められますね
3か月先まで予約が可能です。
ITパスポートの受験料
税込み5,700円です。
支払方法はクレジットカード、コンビニ払い、バウチャーがあります。
バウチャーとは前売り券の事で、会社や学校などから、一度にたくさんの購入をする際に使われています。
ITパスポートの難易度と合格率
それでは実際にITパスポートを取得するにはどれくらい勉強が必要なのか。
難易度や合格ラインなどのご説明をしていきます。
ITパスポートの難易度、勉強時間
ITパスポートは、情報技術の資格の中ではかなりの初心者向けです。
しかし専門用語も多く初心者にとっては覚えることがたくさんあります。
1日1~2時間勉強するとすれば2~3か月ということになります。
もちろん個人差もあるので、初心者でも50時間で済んだという人もいれば、150時間勉強したという人もいます。
また、ある程度の専門用語の理解があるような経験者の平均勉強時間は30~50時間です。
基本的に独学で学べるので、参考書や無料サイトなどを利用しましょう。
ITパスポートの合格率
合格率は50%前後です。
合格率は50%前後と、簿記3級や英検3級と同じぐらいです。
合格ラインは1,000点満点中600点。
例えば合計点数が700点でも、どれか一つが300点未満だった場合は不合格です。
ITパスポートの合格発表
試験はパソコンを使ったCBT方式です。
正式な合否は試験日の翌月に公式サイトで確認することができます。
ITパスポートの合格証書
合格証書は、合格発表から約1ヵ月に送られてきます。
不合格通知はありません。
また、合格証書は再発行ができません。
それとは別に合格証明書というものがあり、希望者が申請すると有料で発行してもらうことができますよ。
何度でも再発行ができるので、会社などで提出する際は合格証明書を申請しましょう。
他のIT資格との違い
ITパスポートについて説明してきましたが、ITに関する資格でほかにどのようなものがあるのでしょうか。
その違いについてもご説明していきます。
初級シスアド
初級システムアドミニストレータの略です。
ITパスポートが実施されるまでは情報処理の初心者向けの資格としてこちらがよく知られていました。
ITパスポートと類似する内容も多いです。
- ITパスポート‥社会人全般に通用する
- 初級システムアドミニストレータ‥情報処理技術者向け
社会人全般に通用するITパスポートに比べて、初級シスアドは情報処理技術者向けです。
ITの専門的な分野が主です。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
ワード、エクセル、パワーポイント、アクセス、アウトルックなどのスキルを証明する資格です。
- 一般レベルと上級レベル(上級レベルはワード、エクセルのみ)がある
- 主に事務職で活躍
- 事務未経験者でもMOSを持っているとかなり有利
事務職はとても人気なので、未経験ではなかなか雇ってもらえないのが現状です。
そこでMOSはかなりの強みになるはずです。
MOSは国家資格ではなく、マイクロソフト社が認定する民間資格です。
基本情報技術者試験
情報技術の基礎的なスキルを証明する資格です。
- ITパスポートのひとつ上のレベル
- 合格率は25%
難易度は急激に上がりますね。
IT企業で働くためにはここまでの知識は必須です。
まずはITパスポートを取得し、もっと情報技術について学びたいと思えたらぜひ試してみてください。
さらにもう一つ上に応用情報技術者試験があります。
どちらもITパスポートと同じく国家資格です。
まとめ
いかがでしたか?
ITパスポートは、初心者でも勉強法を工夫してしっかりと学習すれば、必ず取得できる資格です。
ぜひ参考にしていただき、試験に挑んでみてください!
プログラミングを始めようか迷っていませんか?
プログラミングを始めてみようと思っても学習で挫折しないか
職業として生計を立てていけるか不安ですよね。
プログラミングジャパンでは全くの初心者でも最速で安定した収入を得るプログラマーになる為に必要なステップをLINE@で配信しています。